ともに暮らすワンちゃん、ネコちゃんを家族ととらえる方々が多い現在、
美容的な面だけでなく健康維持からも、シャンプーやカットをプロの手にゆだねる事も選択肢の一つとなっているようです。
私どもは、かわいい家族の一員としてのどうぶつ達の健康維持を考え実践していく中で、
ごく自然に病院内での薬用シャンプー剤を用いたシャンプー治療（一般に薬浴といいます）を１５年以上前から行ってまいりました。
それは皮膚疾患の治療が主な目的です。
しかし、近年は皮膚だけではない様々な疾患（眼科・外科・内分泌・循環器・高齢動物の増加等）により
獣医師の管理のもとでの美容行為が望ましいどうぶつが、みられるようになってまいりました。
当院での実例では、
◎脊椎の疾患により椎間板ヘルニア手術。日常生活に支障はないが、シャンプー・ドライヤーでの姿勢や体の保持の仕方に疾患の部位を認識して行って欲しい。（ミニチュアダックスフンドの飼い主様)
◎頚椎の疾患により首にコルセットを装着。アゴを故意に持ち上げる等の姿勢は禁忌であるため充分に疾患の部位を認識したうえでトリミングをして欲しい。（ポメラニアンの飼い主様）
◎慢性の耳の疾患により当院にて外耳道を切開手術。手術の部位と手術後の患部の状態を認識してトリミングを行って欲しい。来院の際とトリミング終了時に獣医師によるの耳の確認を望みたい。（レークランドテリアの飼い主様）
◎皮膚疾患暦あり。現在は皮膚の状態は良好であるが、再発をいち早く見つけて欲しい。高齢でもあり心臓に雑音がある。シャンプー前の心音聴診は欠かせない。（ポメラニアンの飼い主様）
◎心臓に疾患があり内服薬を毎日服用している。永年可愛くカットをして連れているので病気を抱えていてもこぎれいにしてあげたい。万一の際にすばやい対応をしてもらいたい。（マルチーズの飼い主様）
◎耳と皮膚の疾患がみられたが、飼い主様が高齢であるため自宅での薬浴の継続が困難。定期的な病院内での薬浴により皮膚は改善。耳の疾患も来院の度に治療と家庭でのケアを説明。過去には診察室に入る事すら激しく拒み飼い主様以外には威嚇していたが、現在では進んでスタッフに歩み寄り、穏やかな表情で診察台に立つようになった。（ミニチュア・ピンシャーの飼い主様）
こうした実例から動物病院で行う薬浴・トリミングは 獣医療に、むしろ必要なのではと考えます。
当院は・・・
１）各種疾患の予防・発見（皮膚疾患・腫瘍・糖尿病など）
２）疾病の治療（皮膚病・眼科など）
３）健康時の動物の状況を認知
４）普段からどうぶつとコミュニケーションを形成できる＝通院・入院時のストレスの軽減
５）トリミングを通じての飼い主様との情報交換・信頼感の形成
これらをスタッフ共通の理念として大切な家族をお預かりいたします。
（第0715032号）
名古屋市名東区高針原２−１５１１